一般社団法人カヌーホームは、カヌー愛好家からトップ競技選手まで、すべてのパドラーを応援します。

2か月間の加古川カヌー体験を実施して

今年の夏、8~9月の2か月間、加古川漕艇センターでカヌー体験ができます!という事業を、サポートさせていただきました。

パックラフトやシットシットオントップカヤック(※以下、バラクーダ)の体験ができ、12艇×約10クールで実施し、多い日だと1日で40人の方が体験をされました。

今回の体験は、主にパックラフトを活用して実施しましたので、パックラフトの扱いについて、参加者の感想やスタッフとしての所感などを、当事業を担当したカヌーホーム社員・小又に話を聞きました。

 

 

<江盛>

今回は、パックラフトを毎日使ってカヌー体験を行なっていたわけですが、実際に日に何度も扱っていて、どうでしたか?

 

<小又>

パックラフトはやはりとても軽いので、スタッフ目線としては準備がすごく楽でした。艇庫から必要数のパックラフトを準備して、河川敷に持って降りるわけですが、準備の段階で体力を消耗しない分、安全にしっかり気を配ることができました。また、参加者の方にも疲れを見せずに明るく話しかけられたと思います!

体験に飛び入り参加の方がいたときに、追加の艇を準備するのを1人で行うことができたのもパックラフトならではですね。他の艇だと1人で運ぶのが大変だったりするので、スタッフ2人で作業に入る必要があり、他の参加者の方をお待たせしてしまっていたかなと思います。

 

 

<江盛>

そうなんですね。やはり軽いというのはかなりアドバンテージがあるのですね。

もしかしたらそれが、扱いにくさにもつながる側面があるのでしょうか?

 

<小又>

まさにそうですね。風に弱いので、体験と体験の合間の時間やお昼休憩に行く際に、パックラフトを重ねてロープで巻き、ブロックを重石にして飛んでしまわないようにしていました。

参加者の方が漕いでいるときも、風が吹くと流されやすいことはあります。ただ、あまりに風が強い場合はそもそも体験を中断しているので、危ない場面は避けられます。

 

 

<江盛>

たしかに、風に流されやすいという点の対処としては、安全管理に気を配ることが大切ですね。

毎日、何度も水上に乗り降りしながら使用していたわけですが、パックラフトの耐久性についてはどうでしたか?

 

<小又>

今回は、主に初心者の方向けに静水面で使用をしていましたが、2か月間使用してみて、ほとんど傷むことなく使用できたなという印象です。

もちろん手入れや保管、使用に関する注意点に考慮して取り扱う前提ではありますが、とくに静水面での使用だったこともあり、修理が必要なときも、簡易的な補修ですみました。(※補修については次週紹介)

体験中に特に気を配っていたのは、「空気圧」のチェックを頻繁に行うことくらいです。

(前回の記事参照)

パックラフトを取り扱う際の注意について

 

 

<江盛>

今回加古川では、2か月間通して体験を実施していたということで、参加した方たちの感想はいかがでしたか?

 

<小又>

今回の体験には、カヌーに全く乗ったことがない方も多く来られていた一方で、シーカヤックやスラローム経験者の方も来てくださいました。経験者の方にとっては、静水面でのパックラフトは少し物足りなかったようです。シーカヤックやスラロームと比べて、1パドル漕いでも、あまり進まないように感じられるからでしょうね。初心者の方たちも、何度も体験に来て常連さんになってくれた方には、パックラフトではなくバラクーダに乗ってもらうようにしていました。

競技をやっていた僕たちにとっては、パックラフトに乗って漕ぐと、「軽い!」とか「バランスが良い!」と感動を覚えるものですが、初めてカヌーに乗る方にとってはパックラフトが初めてなので、そういう感想よりも、水上に出る楽しさを純粋に感じておられるようでした。人によっては、「乗る前は怖いかもと感じていたが、座ってみると意外と安定感があったので安心した」とおっしゃる方もいました。

 

 

<江盛>

たしかに、競技経験者の目線だとカヌーの「進み」を感じるのが、気持ちよさの1つだったりもしますね。ですが、純粋に水面に浮かぶことの楽しさ、ワクワク感を感じたときくと、私たちとしても初心にかえりますね。

 

<小又>

そうですね、カヌーに乗って「思ったところに行ける」とか「ちょっと冒険できる」、「対岸に分け入っていける」という経験はワクワクするでしょうね。

 

 

<江盛>

この2か月間の実施を振り返って、改めて、どんな方にパックラフトがおすすめですか?また、印象に残っている参加者の方はいますか?

 

<小又>

やはり、カヌーに全く乗ったことがない方におススメしたいです。身体が小さいお子さんから、足腰が痛く感じる年配の方までどんな方にも優しく乗っていただけます。また10代、20代の方たちもパックラフトに乗って冒険をしてみて、もっとほかの艇やフィールドに、と進んでいってもらえるのでぜひ体験してもらいたいですね。

そして、印象に残っている参加者ですが、この方!というわけではないのですが、カヌー体験に来られて、結構長い時間もくもくと漕いでおられるような方が何人かいました。

スタッフがちょっと目を離すと、追いかけるのが大変なくらい遠くに漕いでいっていたりします。そろそろ水分を取りましょうか?とこちらからお声がけするくらい、端から端まで熱心に漕ぎますね。世代を問わず、そういう方がいらっしゃいました。

そんな様子を見ていると、パックラフトの活用法として、これで合っているなと感じます。

夢中に長時間漕ぐような方たちのうち、年配の方はお尻が痛くならないように、パックラフトを好む傾向が強いです。子どもたちの7~8割は、より良い「進み」を求めてバラクーダに進んでいきますね。

 

 

 

<江盛>

パックラフトはもともと急流下りで使用されることが多いですが、今回の加古川での事業のように、全くの初心者にこそおススメしやすいポイントが多くあるというのはとても面白いですね。

 

<小又>

そうですね。有難いことに、今年体験に来てくださった方たちの声もあり、来年は、期間をさらに長くして実施を予定しています。さらに多くの方がカヌーに親しんでいただけるように引き続き頑張りたいと思います!

 

小又さん、お話を聞かせて頂きありがとうございました!

ご紹介させていただきました通り、次年度は加古川漕艇センターで、期間を長くしてカヌー体験を実施予定です。また詳細は近日中に公開しまいります。

その際は、全国どこからでもぜひカヌー体験にお越しください!

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ご支援について

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