一般社団法人カヌーホームは、カヌー愛好家からトップ競技選手まで、すべてのパドラーを応援します。

佐賀県 取材(神埼市B&G海洋センターにて)

【カヌー競技地を訪ねて、日本一周!vol.26】

スプリント  神埼市B&G海洋センター(神埼ジュニアカヌークラブ、神埼高校)、

福岡県久留米市カヌー競技場(鳥栖工業高校)、伊万里川(伊万里農林高校)

 

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佐賀県、吉野ケ里遺跡が広がるエリア、日の隈カンツリークラブの少し手前に神埼市B&G海洋センターがあります。そちらで、神埼カヌークラブの皆さんがカヌーの練習を行っています。
お話を聞きに訪れた日は、相変わらずうだるような暑さの日。クラブの皆さんは、限られた練習環境にフィットさせて日々の活動をしています。
   
練習の始まりはランニング。
艇庫から見える山のてっぺんで折り返す約5kmのランニング。
えっ、あそこまで走るんですか? と思わず訊ねてしまうくらい、ぱっと見たかぎりはすごく遠そうな場所です。先生とともに車でついていきながらも、最後まで半信半疑でした。
  
およそ5㎞のランニングから戻ってきたら今度は懸垂を100回。
暑い中、生徒さんたちが代わるがわるうめきながら、吹き出す汗をぬぐいながら、懸垂に取り組みます。だんだん生徒さんの表情が疲労でいっぱいになっていくのを感じてきました。

しかし、ここからが乗艇。
なんと、また更にサプライズ!
練習区域がとても小さいのです。直線距離で300m程しか取れない場所で練習を行います。
艇庫から出て船台を中心に左右に約300m。先生からはすべてがお見通しのこの環境下で、この日は600mダッシュを数本行う練習です。

600mダッシュのスタートは端ではなく、区間の中心部分からのため、ダッシュ中2回、回航が入ります。
カナディアンにとっては結構大変でしょうね。
これまで見てきた練習場の中でもとりわけ小さい場所で活動をしています。もしかしたら最小かもしれません。
ここの岸を拡張できない理由の一つに、この地域が吉野ケ里遺跡の古墳の範囲に入っているため土地を削ることができないためだそうです。

そのため、大会で1,000mのレースに出場する際は、早めに各地の会場入りをしたり、あるいは福岡県の三潴高校が練習をしている水路に行って練習を行うとのこと。
 
こういったランニング、懸垂、乗艇という一連の流れも、もうずっと続けています。
水上の環境が限られているから、そうした形でとりくんでいるのでしょう。
ここから巣立った選手のなかには、シニアとしてトップレベルで活躍している選手もいます。

もともと、ここでカヌーを始める子たちというのは、近所から通ってくる子が多いそうです。
そのため、小学生や中学生のころからカヌーを始める子もいます。
この日も開催されていたのですが、B&G海洋センターのカヌー体験会が夏は毎日のように開催されているのも身近な理由のひとつでしょう。
そうしてカヌーに出会った子たちが、自分にとっても日常になるくらいカヌーを続けているのです。秋田県と似ているところがありますね。
 
またこちらの神埼地区は、ハンドボールが全国レベルの強豪地域で、社会人実業団もあり、そのような他のスポーツと競合する場面もでてくるということ。
来る2023年の国体開催を控え、会場の確保などこれから少しずつ変化への動きが始まる予感です!

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