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カヌー界リレーインタビュー! 第8弾

神奈川県相模原市、相模湖畔で1960年に創業したオギノパンさん。
自慢のあげぱんが、かながわフードバトルで2年連続金賞受賞の実績を誇る、地元密着のパン屋さんです。
 
こちらのパン屋さんは、ただのパン屋さんではありません。
日本で最もカヌーとゆかりの深いパン屋さんです!
 
1960年…相模原市…と聞いて連想するであろうは、まさに東京オリンピック。
1964年開催の東京オリンピックでは、相模原市の相模湖で、カヌースプリント競技が実施されました。同時期に、東京都心から電車一本、1時間足らずで来ることのできるこの地に創業したオギノパンさん。当時オリンピックは、戦後復興の延長にあった国家を挙げての一大イベントです。そんな熱気の真横で、オギノパンさんの歴史がはじまりました。

現在社長を務める荻野時夫さんは、そんな東京オリンピックの熱気もあり、地元で創設された相模湖カヌークラブにて、幼少期からカヌーに取り組んでいました。同じく、息子さんである荻野隆介さんもこちらのカヌークラブ出身です。今回は、荻野隆介さんにリレーのバトンをつないでいただきました!

「自転車に乗るようになるのと同じくらい、自然にカヌーに乗るようになりました」
と荻野さんは話します。
「ある日手漕ぎボートを漕いだことがあって、そのとき後ろに進む感覚に違和感があって、そのとき、あ、自分はカヌー乗りなんだなと思いました」
荻野さんらしい、とても象徴的なエピソードです。

取材当日は、相模湖の艇庫に保管されている貴重な資料もご紹介してくださいました。
聖火リレーの日程ボード、東京オリンピックのパンフレット、木艇のフォア……。当時からは建て替えられたという艇庫から眺める相模湖は、オリンピック以降も、長年にわたりインカレが開催されてきたため、多くのカヌー選手の思い出が詰まっていることでしょう。
  
中学、高校と進学する中で、荻野さんはどんどんカヌーにのめりこんでいきます。
荻野さんの同級生に、オーパルカヌーチームのコーチをされている江口貴彦さんがおり、当時はタイムや順位の目標ではなく、「江口さんに勝つ」という目標を立てて活動をしていた思い出は鮮明だとか。またその後は、当法人代表の尾野藤に対しても「ストップ・ザ・尾野藤」というチームを超えた練習会を企画して練習に励んでいたことも懐かしそうに語ってくださいました。
高校卒業後は、1年間カナダへ語学留学。後にはワイルドウォーターにも挑戦されるなど、幅広い経験をお持ちです。留学から帰ってきてからは、家業を継ぐことを視野に入れつつも、自分で何か成し遂げたい、と栄養士の学校に通います。スポーツジムで数年働いたのち、オギノパンにて現在の仕事を始めます。

「自分が専門学生のときは、相模湖カヌークラブの指導者として、子供たちを指導したり、遠征に連れて行ったりしていました。しかし、今の仕事を始めるようになって時間が合わないことなどもあって、徐々にクラブとしての活動はストップしていきましたね」
道路を挟んで倉庫を改良したという艇庫には、当時使っていたシャフトが曲線的なパドルや保護者の方が小さい子のために改造したという艇など貴重なものが溢れています。

今この艇庫を使っているのも、ほかでもない荻野さん。
そう、現在荻野さんは、知人のカヌー愛好家の方と共にエクストリーム出社をする会社員。夏場なら早朝にカヌーを漕ぎ、冬場なら自宅でトレーニングを行います。そのあと、気まぐれで約15km離れた職場へ自転車で通ったりします。

いつ、カヌーを引退した、という意識はとくにないのです。

「日々の仕事だって、カヌーにも、すべてにも通じるものがありますよ」
とおっしゃいます。
荻野さんの業務のひとつに、製造計画管理があります。曜日や天気によって異なる係数を組み込み、各商品の製造数や販売個数のデータを、エクセルに入力します。
日々蓄積される情報からは、雨が降るとあんぱんが売れない、などの傾向を掴めます。そして今日の結果を明日に申し送りながら今後の計画を立てていくのです。
スポーツも、おなじ。行動して、結果が出て、それに対策を打ってまた進める。本当に、何事にも通じる話ですね。

カヌークラブを見ていた時も、選手のエントリー管理などをやっていたから、自分はいつも同じように事務方だと、笑っていらっしゃった荻野さん。
今回1月26日(土)に開催予定のエルゴ大会の協賛に加え、会場内で、出店も行ってくださいます。
是非、当日参加される方は楽しみにしてくださいね。
カヌーに最も縁が深いパン屋さんでした。

お次に紹介してくださる方はこんな方!

「熊本出身の江口世代、私のカヌー人生に海の広さと美しさを教えてくれた、まだまだ現役のすごい奴」です!

お楽しみに!

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